毎日の営業活動、本当にお疲れ様です。ピヨです 🐥
突然ですが、あなたは仕事中にこんな「自己嫌悪」に陥ったことはありませんか?
「今日もテレアポの目標件数に行かなかった…」
「資料作りを先延ばしにして、YouTubeを見てしまった…」
「なんて自分は意志が弱いんだろう…」
わかります。痛いほどわかります。
私も営業を始めて最初の3年間は、毎日その繰り返しでした。
手帳に「気合!」「根性!」「絶対達成!」と太マジックで書き殴り、栄養ドリンクを飲んで無理やりテンションを上げる。でも、3日もすれば元の状態に・・・・。
しかし、営業歴20年、心理学と行動科学を学び実践してきた今なら断言できます。
あなたが続かないのは、あなたの性格が悪いからではありません。
脳の仕組み(メカニズム)に逆らった「無謀な戦い方」をしているからです。
多くのメディアや上司は「やる気を出せ」と言いますが、心理学の視点で見ると、やる気(モチベーション)ほど信用できないものはありません。
今回は、精神論を一切排除し、「なぜ人はサボるのか?」「どうすれば自動的に体が動くのか?」を、脳科学と心理学の最新知見に基づいて徹底解剖します 📝
これを読み終える頃には、「気合」という言葉をあなたの辞書から捨て去り、涼しい顔で成果を出す「自動化営業マン」への第一歩を踏み出しているはずです ✨
なぜ「根性」だけでは絶対に続かないのか?営業現場の残酷な真実
まずは、私たちが陥りがちな「勘違い」から紐解いていきましょう。
多くの営業マンは、自分の意志力を「無限に湧き出る泉」だと思っています。
しかし、心理学の研究が示す事実は残酷です。
意志力は「朝満タン、夜空っぽ」のバッテリーである
社会心理学者のロイ・バウマイスターが行った有名な実験があります。
被験者を「焼きたてのクッキーを我慢して大根を食べるグループ」と「クッキーを自由に食べていいグループ」に分け、その後に難解なパズルを解かせました。
結果はどうなったと思いますか? 🤔
クッキーを我慢した(意志力を使った)グループは、パズルへの取り組み時間が圧倒的に短く、すぐに諦めてしまったのです。
これを心理学用語で「自我消耗(Ego Depletion)」と呼びます。

営業の仕事に置き換えてみましょう。
あなたは朝からこんな「我慢」や「決断」を繰り返していませんか?
- 「眠いけど起きなきゃ…」(意志力消費 -10)
- 「満員電車、嫌だな…」(意志力消費 -20)
- 「どっちの客から電話しようか…」(意志力消費 -15)
- 「受付に断られた、ムカつくけど笑顔…」(意志力消費 -30)
このように、夕方の重要な商談や、帰社後の事務作業の時間になる頃には、あなたの脳のバッテリーは「残量ゼロ」になっています。
その状態で「さあ、日報を書こう!」と思っても、脳が拒否反応を示すのは生物として当たり前の防衛本能なのです 💡</p
つまり、「成果を出す人」とは、意志力が強い人ではなく、「意志力を使わずに動く仕組み(=習慣)」を持っている人なのです。
【核心】脳を騙して成果を出す!3つの心理学的アプローチ
では、具体的にどうすれば「自我消耗」を防ぎ、ハイパフォーマンスを維持できるのでしょうか?
私が25年の営業生活で実証し、科学的にも裏付けられた3つの分析をお伝えします。
分析①:「決断疲労」を排除するスティーブ・ジョブズの法則
Appleの創業者スティーブ・ジョブズや、Facebookのマーク・ザッカーバーグが、毎日同じ服を着ていた話は有名ですよね。
あれはファッションに無頓着なのではなく、「服を選ぶ」という決断で脳のエネルギーを使いたくないからです。
これを営業に応用すると、「マニュアル化(ルーティン化)」の重要性が見えてきます。

売れない営業マンほど、毎回「次は何をしようかな?」と考えます。
一方、トップセールスは以下のように「思考のショートカット」を作っています。
- 朝9:00〜9:30:メールチェックと既存客へのレス(思考停止でやる)
- 移動中の電車:日経電子版の見出しだけチェック(迷わず開く)
- 商談後:エレベーターホールで必ずお礼メール送信(会社に戻る前に完了)
「いつ、どこで、何をするか」をあらかじめ決めておくことで、脳の負担は激減します。
私が朝、植物に水をやるのも、「朝起きたらベランダに出る」という行動をトリガーにして、仕事モードへのスイッチを意志力ゼロでオンにするための儀式なのです 🌿
分析②:「作業興奮」でやる気待ちの時間を消滅させる
ここで、多くの人が抱く疑問にお答えしましょう。

ピヨさん、仕組み化が大事なのはわかります。でも、その最初の『一歩目』が踏み出せないほど疲れている時はどうすればいいんですか?朝、布団から出るのさえ億劫なんです…

その気持ち、痛いほどわかります!実はその時、脳科学的に最もやってはいけないのが『やる気が出るのを待つ』ことなんです
脳科学者のクレペリンが発見した「作業興奮」という原理をご存知でしょうか?
脳の側坐核(やる気を司る部位)は、「実際に体が動いた時」にしか活性化しません。
つまり、因果関係が逆なのです。
❌「やる気が出たから、行動する」
⭕「行動したから、やる気が出る」

ですから、私が推奨しているのは「ベビーステップ(赤ちゃんのような一歩)」です。
「企画書を書く」と考えると脳は拒否しますが、「PCを開く」だけなら抵抗しません。
「テレアポをする」ではなく、「受話器を持つ」だけ。
一度動き出せば、脳は勝手に「作業興奮」モードに入り、気づけば1時間集中していた…という現象が起きます 🚀
分析③:「現状維持バイアス」を逆手に取る
人間には、変化を恐れ、今の状態を維持しようとする本能「現状維持バイアス」があります。
三日坊主の原因はこれです。新しい習慣(変化)を、脳が「危険」と判断してブロックするのです。
しかし、逆に言えば「一度習慣にしてしまえば、今度はやめるのが気持ち悪くなる」ということでもあります。
歯磨きをしないと気持ち悪いのと同じ状態を、営業活動で作ってしまえばいいのです。

これを達成するためのコツが、「21日間の法則」です。
行動心理学では、新しい行動が習慣として定着するのに約3週間〜66日かかると言われています。
最初の3週間だけは、多少無理やりにでも(後述するIf-Thenプランニングを使って)続ける。
そうすれば、4週目からは「やらないと落ち着かない」という最強のゾーンに入ります ✨
明日から即実践!ビジネスマンのための「自動化」活用術
理論は理解できたと思います。ここからは、明日から使える具体的なアクションプランです。
「根性」ではなく「技術」で解決しましょう。
活用法①:最強の習慣化メソッド「If-Thenプランニング」
コロンビア大学の研究で、「目標達成率を2倍〜3倍にする」と証明されたテクニックがあります。
それが「If-Then(イフ・ゼン)プランニング」です。
やり方は極めてシンプル。
「もし(If)〇〇したら、その時(Then)△△する」とあらかじめ決めておくだけです。
私の手帳には、以下のようなIf-Thenが書き込まれています。
- If デスクに座ってコーヒーを一口飲んだら、 Then ToDoリストの一番上を見る。
- If 電話を切ったら、 Then その瞬間に通話内容をCRM(顧客管理)に入力する。</li
- If ネガティブな感情が湧いたら、 Then 深呼吸して「事実は何か?」と自問する。
ポイントは、「いつやるか」を曖昧にしないこと。
「CRMに入力する」というタスクだけだと先延ばししますが、「電話を切ったら」というトリガー(きっかけ)とセットにすることで、脳が自動反応するようになります。
活用法②:AIを「外付けの脳」にして意志力を節約する
令和の営業において、AIを使わない手はありません。
事務作業やメール作成などの「論理的思考」は、非常に多くの意志力を消費します。
ここをChatGPTなどのAIに任せることで、あなたの意志力を「対人コミュニケーション」や「クロージング」のために温存するのです。

私がよく使うプロンプト(指示文)をシェアしますね 🎁
【商談お礼メールの自動生成】
「あなたはプロの法人営業です。本日、株式会社〇〇の△△様と商談し、『コスト削減には興味があるが、導入時期は来期になりそう』と言われました。
この内容を踏まえ、1.感謝、2.課題への共感、3.来期に向けたライトな情報提供の提案、を含む丁寧なお礼メールを作成してください。」
これを使えば、5分悩んで書いていたメールが30秒で完成します。
浮いた4分30秒と脳のエネルギーを、次の電話への「勇気」に変えてください 💪
活用法③:マインドセット「70点の法則」

ピヨさん、If-Thenプランニングを作っても、どうしても守れない日があったらどうすればいいですか?一度サボると、もういいやって投げやりになっちゃって…

その『どうにでもなれ効果』こそが最大の敵です!
完璧主義は習慣化の天敵なんですよ
心理学では、一度の失敗でタガが外れて暴食してしまうような現象を「どうにでもなれ効果(What-the-hell effect)」と呼びます。
これを防ぐために、私は「2日連続でサボらなければOK」というルールにしています。
・今日は疲れて日報を書けなかった。
・じゃあ、明日の朝イチで2行だけ書こう。
これで自分を許してあげてください。
習慣化の目的は「完璧にやること」ではなく「やめないこと」です。
70点の出来でも、1年続ければ、0点で終わった天才よりも遥かに遠くへ行けます 🏃♂️
まとめ:営業人生を変えるのは「一瞬の気合」ではなく「一生の習慣」
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
今回の内容を要約します。
- 意志力は有限資産:無駄な決断で脳のバッテリーを浪費しない。
- 作業興奮を利用する:やる気を待たず、まず「ベビーステップ」で動く。
- If-Thenプランニング:「〇〇したら△△する」で行動を自動化する。
- AIへの業務委託:事務作業をAIに任せ、人間力を発揮する時間を確保する。
- 完璧主義を捨てる:「どうにでもなれ効果」を避け、70点で継続する。

最後に、私からあなたへ。
営業という仕事は、孤独な戦いになりがちです。
「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込んでしまう気持ち、本当によくわかります。
でも、どうか自分を責めないでください。
あなたが成果を出せない時、それはあなたがダメな人間だからではなく、単に「脳の使い方のコツ」を知らなかっただけなのです。
今日ご紹介したテクニックは、どれも地味で小さなことばかりです。
しかし、この小さな習慣の積み重ねが、1年後、あなたの営業成績と人生の幸福度を劇的に変えていることを約束します。
さあ、まずはこの記事を閉じたら、
「スマホを置いて、深呼吸を一回する」
そこから始めてみませんか?
あなたの明日の営業が、少しでも軽やかで楽しいものになりますように 🐥✨
■ ごあいさつ
こんにちは!「ピヨブログ」管理人のピヨ部長です。
このブログは、「最強の矛(売る力)」と「最強の盾(守る力)」の両方を手に入れるための、営業心理学メディアです。
私は20年以上、リフォーム業界の最前線で「売る側」の人間として生きてきました。 営業部長として、心理学や行動経済学を駆使し、顧客の心を動かす「プロの手口」を熟知しています。
しかし、ある時ふと思いました。 「この強力な心理テクニックを、もし客側が知っていたら?」
このブログでは、現役営業部長である私が、あえて業界の裏側やセールスの手口を**「暴露」**します。
営業マンの方へ: 根性論ではない、科学的に「売れる技術(矛)」を。
一般の方へ: プロの営業トークを見抜き、損をしないための「防衛術(盾)」を。
攻めと守り。この矛盾する二つの武器を使いこなし、あなたの仕事と暮らしを「整える」お手伝いをします。
■ 経歴・実績
現役 営業部長(リフォーム業界歴20年) 数十名の部下を束ね、部門売上6億円を達成。 現在はプレイングマネージャーとして、AI・心理学を活用した「再現性のある営業教育」に従事。
「負」からの逆転 近畿大学 理工学部卒。実家の工務店が多額の借金を抱えて廃業するという原体験を持つ。 「守る知識」がないと搾取される怖さを痛感し、自身の家計防衛と資産形成(親の借金完済→戸建て購入)を達成。
プライベート 40歳、2児(5歳・3歳)の父。 趣味はアガベ・レオパ・3Dプリンター。合理的かつ効率的なライフハックを好む。
■ このブログで発信していること
このブログは、大きく分けて2つの視点で構成されています。
【売る力】営業マン・フリーランス向け
悪用厳禁の営業心理学: 顧客が無意識に「YES」と言ってしまう心理トリガーの解説。
現場の実践トーク: 机上の空論ではない、今日から使えるクロージング技術。
AI×効率化: 忙しい営業職が、AIを使って定時に帰るための仕事術。
【守る力】すべての消費者・パパママ向け
損しない購買心理学: 家電・車・住宅…高額商材の値引き交渉術。
プロの手口の裏読み: 営業マンの「笑顔」や「提案」の裏にある意図を暴露。
騙されないための防衛策: 悪質な契約や、不要なオプションを断るための鉄壁のフレーズ。
■ メッセージ
営業の世界には「知っている側」と「知らない側」の間に、大きな情報の格差があります。
私はその「境界線」に立ちます。
営業マンには「武器」を配り、成果を出して自信を持ってほしい。 そして消費者には「盾」を配り、納得のいく賢い買い物をしてほしい。
「売る力」を知れば、仕事が楽しくなる。 「守る力」を知れば、人生が豊かになる。
ピヨブログを通じて、あなたがこの両方の力を手に入れ、賢くしたたかに生き抜くきっかけになれば嬉しいです。



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