なぜお客様は「考えます」と言うのか?

営業20年の私が見つけた“その一言”の本当の意味
営業をしていると、誰もが一度は耳にしたことがある言葉があります。
「いい話ですね。でも少し考えます」
「他社と比べてから決めますね」
この瞬間、胸の奥がスッと冷える感覚。
私も若い頃、何度も味わいました。
「またダメかもしれないな…」と。
でも、営業を続けて20年。
私はこの“考えます”という一言の本当の意味に気づいたのです。
実は、「考えます」とは拒否の言葉ではないんです。
むしろ、「もう少しで決めたい」「納得したい」というあと一歩のサイン。
つまり、営業としてやるべきは「押すこと」ではなく、**“決断の背中をそっと支えること”**なんです。
ここに、営業の本質があります。
そしてこの“あと一押し”を作るための心理学的アプローチを、私は現場で体得しました。
今日はその中でも、特に効果の高い3つの実践法を紹介します。
①「Yes, But」の罠 ― 共感が逆効果になる瞬間
営業では「共感が大切」とよく言われます。
私も若い頃、そう信じていました。
「そうですよね、でも…」
「わかります、ただ…」
一見すると丁寧な対応に思えますよね。
けれど実はこの「Yes, But話法」こそが、成約を遠ざけていたんです💦
脳科学の研究によると、「しかし」「でも」といった否定接続詞を聞いた瞬間、相手の脳では防衛本能が働くことがわかっています。
つまり、どんなに正論を言っても、相手は「押されている」と感じた時点で耳を閉じてしまうのです。
私はこれを知ってから、会話の組み立てを変えました。
トップセールスはお客様を論破しない。
彼らは「Yes, But」ではなく、「Yes, If(イエス・イフ)」を使います。
②「Yes, If」で未来を描かせる営業トーク
「Yes, If」とは、相手の言葉を肯定しながら、その先の未来を一緒に描く話法です。
たとえば、お客様がこう言ったとします。
「少し考えたいです」
ここで私はこう返します。
「もちろんです。もしこれを導入されたら、どんな未来を想像しますか?」
この一言で、空気が変わります。
お客様の意識が、“今の自分”から“購入後の自分”へと移るのです✨
心理学的には、人は一度想像した未来を現実化したくなる傾向があります。
この問いかけは、まさにそのスイッチを押す瞬間。
私自身、この質問を意識してから成約率が大きく変わりました。
特に保険・教育・不動産など、「将来の安心」を扱う業種では絶大な効果があります。
そして、トップセールスに共通しているのは「完璧主義を捨てている」こと。
彼らは100点の商品を売ろうとしません。
代わりにこう言います。
「今のあなたにとって、これが最適な選択です」
この一言が、顧客の不安を取り除き、前に進む勇気を与えるのです。
③「ちょうどよかったですね」で注意をつかむ心理効果
営業の現場で、私が最もよく使う言葉があります。
それが――
「ちょうどよかったですね」😊
この一言、実は人の心理を一瞬で惹きつける“魔法の言葉”です。
脳には「カクテルパーティ効果」と呼ばれる性質があります。
自分に関係がある情報を、無意識にピックアップしてしまう働きです。
だからこそ、「ちょうどよかったですね」と切り出すと、
お客様の注意がスッとこちらに向きます。
例を挙げましょう。
・教育商材の場合:
「ちょうどよかったですね。今、お子さんの年齢が一番吸収力の高い時期です。」
・不動産営業の場合:
「ちょうどよかったですね。実はこのエリア、来月から価格が上がる予定なんです。」
偶然を装いながらも必然を感じさせる。
この一言が、「迷い」を「納得」に変えるトリガーになります💡
④お客様に“買う理由”を語らせる自己説得の力
営業のゴールは「説得」ではなく「納得」。
こちらが一方的に話すよりも、お客様自身に「買う理由」を語ってもらうことが、最も強力な後押しになります。
私はよく、こう質問します。
「なぜ他のお客様は、この価格でも満足して契約してくれたと思いますか?」
この問いを投げかけると、お客様の脳は“答えを探すモード”に入ります。
結果、「価値があったからですね」と自分で納得してしまう。
これが心理学で言う「自己説得効果」。
さらに効果を高めるために、「褒め+誘導」を使います。
「○○さんのように慎重に考える方ほど、最終的に良い判断をされています。」
人は“良い判断をする自分でありたい”という欲求を持っています。
この一言が、決断をポジティブに変えるきっかけになるのです。
⑤明日から使える!営業トレーニング3選
知識だけでは変化は起きません。
「使える形」にしておくことが本当の準備です。
以下の3つ、ぜひ今日から実践してみてください。
① 「ちょうどよかった理由」を3つ書き出す
自分の商品が“今”選ばれる理由を、具体的に言葉にしておく。
② 「もしも質問」を3パターン用意する
「Yes, If」を自分の業界に合わせて準備しておくと、会話が自然になります。
③ 「高い」と言われた時の返しを練習する
「なぜ他のお客様は喜んで…?」の構文を、鏡の前で繰り返し練習しておく。
営業は「即興の勝負」ではなく「準備の勝負」。
その一言の準備が、結果を左右します。

まとめ:成功は、準備された営業に味方する
「考えます」と言われた瞬間に落ち込む営業マンは多いです。
でも、トップセールスはむしろ**「チャンスが来た」と感じています。**
なぜなら、その言葉の奥には、顧客の本音と希望が隠れているからです。
今日からやることはシンプルです。
✅ 「Yes, But」を捨てる
✅ 「Yes, If」で未来を描かせる
✅ 「ちょうどよかったですね」で注意をつかむ
この3ステップを意識するだけで、契約率は確実に変わります。
私の感想:営業は“根性”ではなく“理解”で動く仕事

20年営業をやってきて、私がたどり着いた結論はこれです。
人は、押されて動くのではなく、理解されて動く。
相手の立場に立って考える。
相手の未来を一緒に描く。
それが信頼を生み、結果を変えていきます。
「断られた瞬間こそ、チャンスの始まり」。
その一言に、私は何度も救われてきました。
次にあなたが「考えます」と言われた時、ぜひ思い出してください。
その言葉の先には、“契約しました!”という未来がきっと待っています😊✨
■ ごあいさつ
こんにちは!「ピヨブログ☕」管理人のピヨです。このブログでは、忙しい人のための要約情報カフェをコンセプトに、営業・家電・AI・ライフハック・ゲームなど、“3分で本質がわかる”情報を発信しています。
「時間がないけど、知識はアップデートしたい」そんなあなたの毎日に、ちょっとした“理解”と“余白”を届けます
■ 経歴・実績
営業歴20年以上(リフォーム業界)
現在は営業マネージャーとしてスタッフ育成に従事
年間成約率80%超を維持
インテリアコーディネーター資格取得
AI・心理学を活用した効率化ノウハウを現場に導入
「根性ではなく、理解で伸びる」ことをモットーに、人と情報の両面から“スマートな成長”を支援しています。
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